業務内容
■業務の背景
コネクティッドカー向けのエッジ・コンピューティングおよびデータ処理・データ管理に
関する研究を行っています。100年に一度の大変革期と言われる自動車業界において、
コネクティッドカーは先端技術開発の競争領域となっています。
カーシェアリング/ライドシェアリング、自動運転など先進モビリティサービスへの
期待が高まる中、数百万台もの車両から集められる大量の情報は、変革を加速させる
新たな「オイル」と考えられています。
これら情報には、例えばCAN (Controller Area Network)データ、GPS位置情報、
車載カメラ映像が含まれます。しかしながら、技術革新なくして、これらデータを
効率的に利用することはできません。価値のあるデータを、十分に、タイムリーに、
かつ効率的に収集・管理する必要があります。そのため、私たちは、車両から
クラウド基盤までのデータのパイプライン(送配信や処理・蓄積)基盤を、
極めて高いレベルで効率化する必要があります。目的達成のため、私たちは、
ネットワーク通信やデータ管理技術を駆使した基盤構築に取り組んでいます。
■業務の概要
先進モビリティ基盤向けの車両-クラウド間連携最適化技術の研究開発に
従事していただきます。前述のデータ・パイプラインでは、多種多様かつ大量の
データを処理・管理する必要があります。既存システムの評価、
データ処理・データ管理の最適化、ハードウェアによるデータベースの高速化、
動画やLiDAR点群など新たなデータ構造への対応、低遅延かつスケールアウト可能な
分散データベースの研究開発に取り組みます。
応募資格
<MUST>
■コンピュータサイエンスの体系的な理解
■データベースもしくは分散処理における研究経験(2年以上)
<WANT>
■データベースもしくは分散処理における研究経験(5年以上)
■分散並列データベース
■準リアルタイムまたはバッチ向けデータ処理とその最適化技術
■分散ストレージ/インデックス/物理データベース管理システム設計
■機械学習に基づく分散処理システム最適化
■車両-クラウド及び車車間ネットワーク通信のプロトコル設計
■ダイナミックマップを含む時空間データのための
不確実性・確率的・近似的データベース
■インシデント検出のためのストリーム処理、センサネットワーク、
複雑なイベント処理技術
■グラフデータ管理、道路ネットワークやRDFの文脈クエリ
待遇等
予定年収 5,900,000円~16,500,000円
※給与は経験・能力を考慮の上決定します。
※その他については「募集要項」をご確認ください。
職場イメージ・職場ミッション
■配属先部署情報
End-to-Endの名のもとに、ハードウェア技術とソフトウェア技術を
組み合わせEnd-to-Endアーキテクチャを実現するチームです。
■配属先部署のミッションと今後の方向性
お客様に最高のUX (User Experience) を提供するため、コネクティッドカーから
クラウド基盤までをEnd-to-Endで支える技術開発を担っています。
国内企画部署や海外事業体と連携しながら、サービスの実現に必要な要件を、
次世代の車両やクラウド基盤の企画に取り込んでいます。また、企画・開発のみならず、
システムの安定的な運用や、サービスを提供しながらの機能拡張の実現を目指しています。
■職場イメージ
トヨタ大手町
■社員インタビュー
よりよい世界の実現に向けて──根っからのシステムアーキテクトが挑むトヨタの内製化
やりがい・PR
■やりがい
データの一貫性・永続性に配慮しつつインデックス、スケジューリング最適化を
はじめとするデータ処理・データ管理の最新技法を駆使しながら、
先進モビリティ基盤という大規模な実システムを高効率化する技術の研究開発に、
研究企画の段階から取り組むことができます。また、その適用範囲は試作に留まらず、
実サービスのリリースやその後の運用まで、フェーズを超えて関わることができます。
■PR
コネクティッドカーおよび自動運転領域は、自動車業界のみならずテック系企業の
参入により競争が激化していますが、トヨタは、コネクティッドカーの展開では
優位性があると言えます。
私たちは、その展開を支えるICT基盤の研究・開発を牽引する立場にあり、
研究・開発を推進するための環境を整えています。
研究機材や、実機検証の環境(サーバー、ネットワーク、車両等)は、
将来を見据えて整備をしており、大規模なデータの扱いや先端技術の評価が
できる規模になっています。
世界をリードするIT関連ベンダーや、日本屈指のICT事業者、OSS等の
コミュニティと連携した研究開発体制を構築し、関係を進化させ続けています。
在宅勤務
在宅勤務が可能な職種です。
在宅勤務とオフィス勤務を柔軟に組み合わせた
生産性重視の働き方を取り入れています。
採用の背景
DBMS(Database Management Systems)や分散処理の手法の体系的理解や
最新動向を把握した上での判断に基づく、既存技術の組合せでは成しえない
高効率・高性能なデータ処理・管理技術研究開発の推進が必要。
データベース・分散コンピューティングの研究者としてこれまで培った素養と、
トヨタが今後実現を目指す新しいモビリティ社会における具体的なユースケース・
扱うべきデータを切り口に、これまで誰も考えてこなかったようなデータベース・
分散処理の主要研究分野を開拓していただきたい。