業務内容
<業務の内容>
以下の業務を開発段階に応じて実施しています.
■ データ解析技術の要素開発:画像認識,異常検知,時系列解析,機械学習,組込最適化等
・国内外の研究機関/AI企業と連携して先端技術を研究開発しています.
・トヨタ自動車のスケールメリットを活かし,様々なデータ解析対象があります.
※画像認識のトップクラス学会(ACCV2020,CVPR2021,FG2021)で採択されました.
■ エッジ/クラウドに関するソフトウェア/ハードウェアのアーキテクチャ設計
・エッジ:機能配置・ハードウェアアクセラレータ活用,Neural Network軽量化などを
通じての組込実装・検証評価、高速化・最適化.
・クラウド:エッジ~クラウド連携,CI/CDのためのDevOps環境構築,AWS/Azure活用.
※ネットワークエンジニア・カメラエンジニア・組込エンジニアなど他業種出身
エンジニアが協力して活躍中
■ アプリケーション、サービスの新規提案
・企画・開発からオプトアウトまで,フルスタックでご活躍可能です.
・起案プロジェクトを事業化する制度があり、本職場も活用しています.
<活躍中の事業>
■ 次世代車両開発におけるデータ収集/解析機構の設計/実装,
コネクテッドサービスの企画/開発.
■ MaaS(Mobility as a Service)に関する車両(自動運転シャトル: E-palette)に
おける認識技術,運行支援・車掌機能アプリケーションの開発.
E-palette: https://global.toyota/jp/newsroom/corporate/29933339.html
■ トヨタ自動車の生産工場内に設置したカメラを活用しての工場内の認識技術,
生産支援アプリケーション,デジタル化推進.
■ トヨタ自動車のAI/ビッグデータに関する企画相談,技術支援
<業務体制>
・大手町を拠点として,全メンバーが所属しています.
https://www.toyota-tokyo.tech/
・有給休暇を取得しやすい職場です.
応募資格
<MUST>
■コンピュータサイエンスに関する経験が5年以上あること.
■機械学習,画像認識に関する実務経験が1年以上あること.
■製品開発や事業開発を通じて顧客要望から課題を分析し,顧客と実際に
やりとりしながらシステムを完成させた実務経験,または,これに類する
ポジションでのドメイン駆動設計経験が3年以上あること.
■1つ以上の専門領域を持ち、それを基にアプリケーション・サービスを 実現するための
他領域に関するスキルを有したマルチファンクショナルな人材であること
(例:専門領域(画像認識、機械学習、ロボティクス)+副領域(ハードウェア実装,
AWS/Azure実装,電気回路設計,組込/テスト設計,ネットワークインフラ構築,車両開発など).
■組織改善や業務内容を自ら発案して活動し,組織の課題を解決した実績があること.
<WANT>
■コーディング経験:C++での開発経験があること.
■エッジ活用:ラズパイやJetsonなどのエッジAIデバイス,AIチップ(SoC)などでの
組込実装経験があること.
■クラウド活用:AWSやAzureなどを用いて,DevOps開発環境または
アプリケーション/サービスを構築した経験があること.
■専門領域:国際会議での発表経験があること.
■機械学習・画像認識:CVPRやKDD,ISSCCなどで発表された機械学習・
画像認識の論文を自ら読み、その内容を分かりやすく端的に説明できること.
■業務経験:TrelloやJira,Redmineなどを用いてのテスト駆動開発経験があること.
■業務経験:ウォーター・フォール型開発またはアジャイル型開発を通じて,
一連の業務メンバと連携しながら開発した経験を有し,一連の開発の流れを
理解していること.
待遇等
予定年収 4,380,000円~14,790,000円
※給与は経験・能力を考慮の上決定します。
※その他については「募集要項」をご確認ください。
職場イメージ・職場ミッション
■配属先部署情報
当グループのメンバーは,全員がキャリア入社です.一方で,メンバーの
バックグラウンド(年齢,学歴,専門領域,前職での業種)は多種多様です.
そのせいか,良い意味でトヨタの仕事のやり方(慣習)に染まることなく,
自由で闊達な(責任は伴う)研究開発ができていると感じます.
このような多種多様なメンバーが一丸となるために,当グループでは,
メンバー全員で共有している価値観(一緒に研究開発をしていくうえでの
基本的な考え方)があります.それは,「トヨタを通じて世の中に貢献する
ために自分たちができること,すべきことは何か?」を常に考えて研究開発
(=必ずしも自分たちがやりたいことではない)を行っていこう,というものです.
このような価値観を共有することができる,多種多様な人材を募集します.
一緒に切磋琢磨しましょう.
■配属先部署のミッションと今後の方向性
当グループが携わるプロジェクトの一つに, MaaS(Mobility as a Service)
車両(自動運転シャトル: E-palette)における車掌機能システムの先行開発
(自動ドア開閉,発車判定など)があります.ここで,同システムを実現するための
要素技術として,画像からの人体検出,姿勢推定,異常行動検知などがあります.
これらの要素技術は,コンピュータ・ビジョンの研究領域において,
すでに数多くの有望な手法が提案されています.ところが,これらの要素技術を
単に組合わせる(連結する)だけでは,システム(サービス)として成立しません.
すなわち,車両の状況(走行中,乗降中,停車中など)に合わせて,あるときは
クラウド側で,またあるときはエッジ側で,というように,これらの要素技術を
ダイナミックに機能配置する仕組みが必要になります.このように,上述の
要素技術に関する先端研究をしっかりとキャッチ・アップ(手の内化)しつつ,
それらの要素技術を包含する”最適なアーキテクチャ”を提案することで,
お客様にとっての”うれしさ・たのしさ・おもしろさ”を最大化することが,
当グループのミッションです.
■職場イメージ
トヨタ大手町サイト 働く環境
■社員インタビュー
よりよい世界の実現に向けて──根っからのシステムアーキテクトが挑むトヨタの内製化
■その他
当該業務では、業務上、米国の輸出規制強化に関する情報を扱うため、個人ごとに情報へのアクセス権を管理するなど、情報管理の徹底を図っています。
やりがい・PR
■やりがい
統計的機械学習に基づくデータ解析技術,特に,画像処理に関する研究開発は,
すでに数多くの公開データセットが存在します.また,これらの公開データセットを
使ったコンペティションが定常的に行われ,”GAFAM”と呼ばれるビッグ・テックをはじめ,
世界有数の研究機関(大学などの公的研究機関)が鎬(しのぎ)を削っています.
しかしながら,このコンペティションにおいて得られた世界第1位のAI関連技術が
お客様にとっての”うれしさ・たのしさ・おもしろさ”に直接つながるかというと,
必ずしもそうではありません.
なぜならば,これらのAI関連技術は,ある限定された環境下(=公開データセットに
強く依存)において非常に高いパフォーマンスを発揮する一方で,一般に汎化性能が低く,
実用上使い勝手の悪いもの(=処理コスト高)がほとんどだからです.
したがって,我々企業の研究者は,これらのAI関連技術の”エッセンス”を抽出し,
自分たちのユースケースに合わせて”カイゼン”(=最適化)を繰り返さなければなりません.
この非常に泥臭い過程で得られた知見やノウハウが曲がりなりにも実際のシステムや
サービスに反映され,お客様にとっての”うれしさ・たのしさ・おもしろさ”につながる
瞬間こそが,やりがい(醍醐味)であり,研究開発を継続するモチベーション
(エネルギー)となります.
■PR
当グループでは,車両内外に設置された車載カメラを用いて得られた画像データや車両挙動
(CAN)データを用いて,統計的機械学習をベースとしたシステム,サービスの先行開発を
しています.たとえば,車載カメラを用いて得られた画像からの路上障害物検知技術は,
公開データセットによる定量的評価において,世界第1位を獲得し,コンピュータ・
ビジョンの重要会議の一つであるACCV2020に採択されました.また,動画中の人物や
物体を画素単位で検出・追跡する技術では,物体認識技術のコンペティションにおいて
世界第1位を獲得し,コンピュータ・ビジョンの最重要会議の一つであるCVPR2021に
採択されました。さらに,当グループでは,ネットワーク圧縮技法(量子化,枝刈り,
蒸留)を用いたエッジ・デバイス(Xavier,Google Edge TPUなど)へのデプロイ検討
(同技術の車載化が目的)や,Kubernetesなどのミドルウェアを用いた分散・並列処理の
検討(同技術のクラウド運用が目的)などサービス・インに向けた検討を同時並行で
進めています.このように,当グループの強みは,あるシステムやサービスの実現において,
上流設計(=専門領域)からその運用(=協業領域)に至るまで,End-to-Endで裾野
(守備範囲)の広い研究活動ができることだと思います.
在宅勤務
テレワーク(在宅勤務)とフレックス勤務を基本とし,
時間活用とワークライフバランスとの両立を心がけています.
採用の背景
統計的機械学習をベースとした様々なシステム,アプリケーションを“AI”と呼称するように
なってからだいぶ時間が経ちました.しかしながら,世の中からの期待とは裏腹に,
AIを使った産業応用が十分に浸透し,企業の新たな収益の柱が構築されたとは言い難い
(特に,日本国内の産業において)と思います.なぜうまくいかないのでしょうか?
様々な要因が考えられると思いますが,一番の問題は,技術と技術の境界領域を埋められる
(あるいは,埋めようとする)技術者が絶対的に不足していること(特にトヨタ内において)
だと思います.このような状況を踏まえ,当グループでは,ある特定の技術領域における
専門性(AI関連技術)を高めるだけでなく,当該技術領域を基軸に守備範囲を広げられる
(広げようとする)人財を求めます.